『3636』はあいみょんさんの4枚目のオリジナルアルバム『瞳へ落ちるよレコード』に収録されている曲です。今回はその『3636』の歌詞の中でも「愛」に着目して深く考察していきたいと思います。そして、タイトルである『3636』に込められている想いにも迫っています。
それではさっそく歌詞を見て行きましょう!
嫌になったの?
私と過ごす日々を
飽きてしまったの?
なんのアレンジも効いてない日々に
つまんなくて 嫌になったのかな
今日の帰りは何時?
各フレーズの最初に来る言葉に着目してみましょう。早速「愛」が隠されています。それは「嫌になったの?」の「い」、「飽きてしまったの?」の「あ」の部分です。「愛」がひっくり返って配置されています。愛が反転してしまうと相手の好きだった部分が「嫌」になって「飽きて」しまうというのは悲しいですが、真実かもしれません。
嫌になったの?
私の無駄な早起きとか寝癖
うざったくなったの?
なんのアレンジもしてない髪も
ダマになってて 嫌になったのかな
女の子は大変だ毎日の楽しさに 自惚れすぎたね
幸せの海で 浮かれすぎたよ
愛が反転したまま次に進むと「嫌に」なって「うざったく」なってしまう。「あ」「い」「う」と言葉を進めながら物語も進んでいきます。
宅配ボックスの5番のとこ
いつもの暗証番号で
閉じ込めてる 2人の思い出
宅配ボックスが開かないのです
私が固く閉ざした
その扉 簡単には開かないのです
タイトルの「3636」は宅配ボックスの「いつもの暗証番号」でした。いつもの暗証番号で閉じ込めているのであれば宅配ボックスは開けられそうなものです。しかし、「私が固く閉ざした」ということは、私には開ける意思がないようです。私が開けないのであれば、この宅配ボックスを開けられるのはパートナーだけですが、「簡単には開かない」のです。パートナーはこの部屋を出て行ってしまっていて、今はまだ宅配ボックスを開けてもらえる状態ではないのです。
苦手だったの?
私の作る朝ごはんの味も
飽きてしまったの?
なんのアレンジも効いてないからさ
胃が苦しくて 嫌になったのかな
今日はカレーライスだよ幸せの味付けを調べてみたんだけど
それぞれの“さじ”加減らしいからさ宅配ボックスの2番のとこ
いつもより小さいその部屋に
閉じ込めてる あなたの面影
宅配ボックスが開かないのです
あなたが固く閉ざした
その心 簡単には開かないのです
ご飯を作っても感想すらもらえない状況、宅配ボックスの番号が変わっているところ、「いつもより小さいその部屋」などから、パートナーが別の部屋にいることが伺えます。宅配ボックスが開かないのは別の暗証番号なのでしょう。2人の暗証番号ではなく、別の暗証番号を使っているパートナー。2人の心の距離が離れていることが伺えます。それどころか、無断でパートナーの宅配ボックスを開けようとしている女性の執着も伝わってきます。
いつの間にやら2人の合言葉も
合伴も相槌もなくなったね
静かになってしまったこの部屋は
2人の恋を詰めていた箱になったね
「あい」つまり「愛」がなくなってしまった二人。愛がなくなった部屋を「2人の恋を詰めていた箱」と表現するなんて、あいみょんさんの歌詞が凄すぎて引き込まれてしまいました。。
宅配ボックスの5番のとこ
いつもの暗証番号で
閉じ込めてる 2人の思い出
宅配ボックスが開かないのです
私が固く閉ざした
その扉 簡単には開かないのです
愛に着目して歌詞を読み解くと「愛がなくなった」二人の様子が垣間見えましたね。
では、タイトルは愛に関係しているでしょうか。「3636」と愛を結びつけるのはどうも難しいようです。では、歌詞に出てくる数字はどうでしょうか。歌詞に出てくる数字は「2」と「5」ですが、こちらも愛との関連はなさそうです。
では、どちらにも使われていない数字はどうでしょうか。使われていない数字は「1」と「4」です。この二つの数字、少し見方を変えてみると、アルファベットの「I」と「A」に似ていませんか?タイトルにも歌詞にも「4」と「1」つまり「A」と「I」=「愛」がなくなっているのです。
「3636」は愛がなくなった二人の曲にピッタリのタイトルではないでしょうか。
そして、音階にも着目してみましょう。ラの音は「A」と表記されます。実はこの曲ではサビまでのメロディーでラの音は(多分)ほとんど使われていません。歌詞だけでなく曲からも愛がなくなっていたのです。「3636」は凄い曲だと改めて感じています。
最後になりましたが、実は あいみょんさんが「こいみょん」に改名するのではないか、と少しだけ心配していますが、多分杞憂でしょう。
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